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No.1060 ≪複雑に絡み合った問題をときほぐす≫-2019.4.18

No.1060 ≪複雑に絡み合った問題をときほぐす≫-2019.4.18 目加田博史

 

たいていの問題は複雑に絡み合っています。複数の人、複数の部門がかかわると、組織規模の大小にかかわらず、目の前で起きている問題という現象は、なにかの原因によって引き起こされ、その結果として表面化しているのです。火の無い所に煙は立たぬと言いますが、まさにその通りです。火が燃えるには、火種と燃える材料と空気が無ければ燃えません。その中でも、火種がなければ燃えません。燃えるという現象は、火種という原因が無ければ起こらないのです。いくら複雑に絡み合っていても、火種となる原因、つまり真因があります。
現象だけ撫でていても、これは見つかりません。そしてそれらは思わぬところでつながっていて、とんでもない致命傷になったりします。

例えば、リーマン・ショックです。アメリカで、住宅政策の推進により、所得が少ない人でも家が持てるようにデリバティブ技術を利用してリスク分散したサブプライムローンが開発され、多くの低所得者が住宅を取得しました。やがて、身の丈を超えた住宅ローンの返済が滞りだし、住宅ローン会社の信用不安が表面化し、ついに破綻しました。すると、資金の出し手であった商業銀行、投資銀行、保険会社に信用不安が伝染し、金融業界は信用不全に陥り、アメリカ政府は80兆円もの資金を準備して救済を始めました。しかし、担保力もあったリーマン・ブラザーズは救済しませんでした。その結果、破たんしました。それが引き金になってあっという間に金融危機は世界に広がりました。この信用収縮は自動車業界を直撃したのはご存じのとおりです。
リーマン・ショックは企業経営の問題ではなく政治の問題でした。デリバティブ技術の一つにCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)があります。この技術でリスクを多くの人に分散することで、小さなリスクでリターンの高い投資を可能にしたのです。世界中の金融機関の様々な商品に相互多層に利用され、その商品を組み込んだ別の商品が多数開発され世界中で販売されました。投資銀行のリーマン・ブラザーズも組込商品を開発して発売した会社の一つにすぎません。あれから11年。表面上は落ち着いていますが、実際には当時と同じような状況にあります。目に見えない金融をミエルカしなければ、いつ何時どこでショックが起きても不思議ではありません。

これほど大きな問題でなくても、会社は様々な問題が複雑に絡み合って現状に至っています。しかし、複雑に絡み合った糸を解きほぐし、核心を突く本質を見つける方法があります。これを「現状認識」と呼んでいます。
手順は「押さえるべき事実のポイント」「重要順位」「決定的ポイント」の3つの発散ステップと「現状認識」という収束プロセスがあります。
ステップ1「押さえるべき事実のポイント」
1.成長過程を分析する。創業から現在までの沿革を紐解き、業界、業績、商品、人材、設備等の推移を把握します。そして、成長要因をいつの何かで表現します。そして、今の成長過程段階を把握します。
2.環境分析をする。SWOT分析で、取り巻く外部環境を機会と脅威に分けて分析し、内部環境を自社の強みと弱みに分けて分析し、そこから4つの戦略を導き出します。
3.問題点分析をする。30項目以上、できれば100項目以上問題点をリストアップし、その中で最も重要な順に3つに絞り込みます。
4.経営分析をする。4期分の決算書をもとに経営分析を行い、評価し、問題点及び課題を3つに絞り込みます。
5.業務分析をする。業務を善循環業務、要注意業務、停滞業務、遅滞業務に分類し、中でも重要な業務を3つ選びます。
6.コミュニケーションパイプ分析をする。情報が流れるあらゆる場面のコミュニケーションパイプをリストアップし、分析し、評価し、問題点を3つに絞り込みます。
7.人材分析をする。 人材を経営層、幹部、社員の三層に分類し、強み・弱みを分析し、人材に関する問題点を3つに絞り込みます。
8.未来投資分析をする。未来に向けての投資計画の有無を確認する。

ステップ2「重要順位」
ステップ1の押さえるべき事実のポイントの中で、会社にとってもっとも重要な順に5項目を選びます。中でも1番目にくる項目が最も重要です。十分議論して選びます。1番以外は付け足しに近くなります。複雑に絡み合った問題の本質に近い項目になるはずです。

ステップ3「決定的ポイント」
ステップ1、2の会社の現状をはなれて、一般論として決定的ポイントを分析します。業界特性によって要因は異なります。
1.会社がつぶれるとすれば何でつぶれるかをリストアップします。これをアキレス腱と呼んでいます。
2.会社が飛躍的に発展するとすれば何かをリストアップします。これを伸びる引き金と呼んでいます。
3.最近半年間に大きく変化した項目をリストアップします。

「現状認識」
ステップ2とステップ3をにらめっこして、会社の現状を20文字以内で表現します。これを一言集約と呼んでいます。これが、複雑に絡み合った問題の核心です。その核心が的確かどうかのチェックは、左から右に読んで抵抗なく納得できればOKです。違和感があれば、それは核心ではありません。10人以上でやっても同じ核心にたどり着きます。

様々な問題が発生し、何から手を付けてよいかわからないとき、一度現状認識されるとよいでしょう。

 

 
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