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No.990 ≪今は順境か、逆境か≫-2017.11.16

No.990 ≪今は順境か、逆境か≫-2017.11.16 目加田博史

アベノミクスは失敗した」という声があります。先の衆議院選挙で、良く聞いたフレーズです。その一方で、「アベノミクスは成果を上げている」という声もあります。どちらが正しいのかは、数年の時間が経過すれば何らかの答えが出ると思いますが、アベノミクスのキックオフは20121226日の安倍内閣の発足時です。あれから5年が経過し、9,000円台だった日経平均は25年ぶり、つまり、バブル崩壊直後の22,000円台で推移し、為替は80円台の円高が、110円台の円安になっています。4%台だった失業率は2%後半で、有効求人倍率は1.5倍となり人手不足で困っている企業がなんと多いことか。2年で達成するといっていた名目GDP成長率3%はほぼ達成しましたが、残念ながら消費者物価指数の伸び率2%は、達成できていません。

私の関係先でも、決して悪い話は聞きません。どちらかと言えば、明るい話題が多いです。新規引合や飛び込みの大型案件が多く、見積・積算体制が追いつかない状況にあります。いままで賞与で調整していた人件費も、新規採用に対処するために、思い切って昇給した会社がほとんどです。そこに政府が「働き方改革」を最大の目玉政策として掲げていますので、働く環境は様変わりする可能性があります。肌感覚でも、統計でも、環境は良いのです。しかし、アベノミクスの成果だと公言する人は少ないです。成し遂げたというより、運よくなったという感じでしょうか。

幸いにも良い環境にある時に、経営者がやらねばならないのは、本業を磨き上げることはもちろんですが、5年先、10年先を見据えたビジョンを描くことです。先週のコラムでもお伝えしましたが、総人口及び子供人口が減ってゆきますので、採用状況は今後ますます厳しいものとなることは間違いありません。今や、1年間に生まれる子供は100万人を下回っています。これに出生率が1.4ですから、尻すぼみは避けられません。

採用できなければ企業の平均年齢は上昇します。平均年齢とともに人件費も上昇します。関連する諸経費も固定化して行きますので、中小企業が、これを改善するには、方向性としては、①一人当たり売上高を激増させる、②付加価値を大幅に向上させる、③生産性を激増させる、④固定費を下げる、⑤新規事業の種まきの5つに絞られます。

「一人当たり売上高を激増させる」方向性は、最低でも付加価値率を維持しながら、という条件付きのみ有効です。薄利多売の行く末は墓場です。薄利多売のモデルが成り立つのは、市場成長が著しいか、砂漠市場でない限り難しいです。しかも、ベテランがこの方向性を追求するのは、至難の業と言えます。なぜなら、それなりに精一杯頑張った結果が今だからです。それを、人は増えないけれど、売上高をもっとあげろと油を注がれても、できるものではありません。

次に「付加価値を大幅に向上させる」方向性は、大いに推進し、積極果敢にチャンレンジするべきです。業界や仕事や製品に精通したベテランの証明ともいえるテーマです。このヒントは、ほとんどの場合、現場に転がっていることが多いです。材料の革新、ファブレス化による革新、新製品開発による革新、マーケティングによる売り方の革新等、いくらでもアイデアが湧いてきます。

次の「生産性を激増させる」方向性は、いつの時代にも要求されるものです。5Sを徹底するだけで大幅な生産性向上を実現した事例も多いと思います。無駄なものを捨てる整理、必要なものをいつでも取り出せる整頓、異常や問題を発見する清掃、その環境を維持する清潔、そして、正しいルールを徹底する躾の5つを5Sと呼んでいるのはご存じだと思います。また、3ムをなくすことも大事です。ムリ・ムダ・ムラの頭文字をとって3ムといいますが、あわてて作業した結果、不良品を量産し、これを膨大な時間、場合によっては残業して修正することが、いかにムダか。材料も、時間も、人件費も、マインドもロスしています。基本となる5Sと3ムを磨き上げてみませんか。また、人を育てて、多能工化し、少数精鋭化することはとても大事です。機械化・自動化を伴った生産工程の革新、e通販もこの方向性に当てはまります。
 次の「固定費を下げる」方向性も、いつの世も求められ、実行されているテーマですが、行きすぎると、モチベーションを下げてしまい、「貧すれば鈍する」と言って、かえって逆効果になることは良く知られています。従業員が幸せやいきがいを感じて自己成長を実感できるのは、なにも金銭面だけではありません。同じ費用でも、皆が喜んだり、豊かな気分になったりするような生き金使いが必要です。それには、人間学を学び、心理を読み解かねばなりません。
圧倒的に待遇が良くても、子供が大変な時に、残業を命じられたり、出張を命じられたりすると、誠実で正義感の強い人ほど、両立させようとして、大きなストレスを抱えて、つぶれかねません。人それぞれに価値観が異なることを認めて、成り立つ環境を作ることが必要です。

最後に「新規事業の種まき」の方向性は、社長がなすべき仕事です。5年先、10年先を見据えて、次の事業の柱を探し、種をまく。自社を知り尽くし、危機感を明確に持っているからです。異業種の人々と交流し、定期的に海外を視察し、定期的に顧客訪問を行い、情報を収集し、ヒントを見つければ、積極果敢に本質に迫る。

これは、時間の自由度が高く、経費を比較的自由に使えるトップしかできないことです。

 

今しかできないことを、今始めませんか。オリンピックが終わってからでは、遅いかもしれませんよ。

 
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